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【中3高1】中高合同課題研究 その5:研究終盤!生徒は大忙し!そして教員はちょっと暇・・・?

こんにちは!一関一高の探究推進課です。
本校の中高合同課題研究もいよいよ終盤!研究も大詰め!生徒は大忙し!

「どこまで進んだか色々と見て回ろうと思ったら、生徒が忙しそうで口はさむ隙間もない…」 by教員

ちょっと残念がっている教員もいましたが、これも生徒が自走している証拠。研究終盤の生徒の様子をお届けします。


01 人を相手に研究するって難しい!

何度も書いていますが、合同課題研究は「調査・実験をがんばる!」が目標!文献調査や実験はこれまでお伝えしていましたが、もちろんインタビューやアンケートも行われていました。

インタビューやアンケートは身近から。これは今回のアンケートやインタビューの指導ポイント。「その質問は答えにくい」等々、友達だったら指摘しやすいですよね。

インタビューやアンケートは生徒がたくさん使う調査手法。けど、落とし穴がいっぱいで、いいアンケートやインタビューに出会わないのも現状です。インタビューやアンケートは“生身の人間“を相手にするが故に、慎重さが求められると思います。「安易にやってはいかん!」と何度も何度も言われながら、生徒はかなり頑張ってくれました。

放課後に教員を捕まえて、お試しインタビュー。この前に筆者の元にインタビューをしに来て色々ダメだしされましたが、めげずにやっています。この粘り強さと、改善力は素晴らしいです。

02 授業でやったことは探究活動に生かせます!

この日は校舎をふらふらしていると、多くの生徒がアンケートの集計に取り掛かったり、出てきたデータと睨めっこしたりしていました。

このまとめるというのが結構難しいようで、生徒は一生懸命考えています。集めた情報をうまく整理して、表などにまとめていきたいです。

先ほどのインタビューをしていたグループ。現代文の授業では、情報を相互に関連づけるためにグルーピングをしてまとめています。今回は授業でやったグルーピングの手法を用い、インタビューで得た情報を付箋に書き出して、情報の整理中。

ちなみに高校1年生の現代の国語でグルーピングに取り組んでいる様子はこちら。

3つの評論を読んで「コンピュータと人間の違い」についてまとめます。3つの評論の情報を相互に関連づけながら自分の考えを深めるために、評論ごとに色分けをしたカードを作成し、グルーピングしています。初めは赤、青、黄色でまとまっていますが、議論が進むにつれて混ざってきます。
生徒はこういうのが(たぶん)好きなので、「難しい!」とは言いつつも、なんやかんや粘ります。授業が終わる頃には、綺麗なまとまりが。残り数分というところで「頑張って貼れるだけ貼って!!」と声をかけると、一気にゴールが見えてきます。
まとめ終えたらグループごとにポスター発表形式で発表です。中学校からこうした授業が多く行われているので、本校の生徒たちは「発表やるよ!」というと、すぐにやってくれます。

03 来年の中高合同課題研究への期待大!

最近ではformsなどが手軽に使えるようになり、生徒のアンケートもformsが主流です。でも、よく見てみると出てくるグラフがおかしかったり、データの集計の仕方が変だったりと、安易に研究で使うと大変そうです。

アンケートは紙で

若干の反発を予想した今回の合同課題研究のルールでしたが、意外にもクレームは来ず、むしろ頑張ってアンケートに取り掛かる生徒の姿を見かけました。

こちらはアンケートの集計中。質問紙を何回も作り直したグループです。「正」の字を書きながら、中学生も高校生も混じって、みんなで一生懸命集計に勤しんでいます。

中学生はこの合同課題研究とは別に、個人研究も並行して行なっています。2月頃に附属中学校の1〜3年生の発表会の予定です。

今回、合同課題研究で高校生と一緒にアンケートを作った中3生たちは、早速個人研究の研究方法に取り入れているようです。すでに10枚ほどアンケートが来ているようですが、体裁がかなり整っています。こうした経験を積んだ附中生が来年の中高合同課題研究を引っ張ってくれるのが楽しみです。

04 研究対象は高校入試の問題です

さて、今回の合同課題研究で一番の大所帯は?と聞かれると、その答えはズバリ「教育分野」。記憶力を上げるための研究がたくさん出てきて、「記憶力ってどうやって測定する?」と質問されて悩む場合が多いのですが、今回はかなり試行錯誤した研究が多く出てきたように思います。実験・観察、インタビューにアンケート、いろんな研究手法が出揃う分野でもあります。

そんな教育分野から筆者の“推し”研究を1つ紹介です。このグループ、研究対象は「岩手県高校入試問題」。秋田県の高校入試問題と比較をしています。

見えるでしょうか?左端に出題分野とそれを学習する学年がメモされています。塾の分析のようになってしまうかな?とも思っていたのですが、育成したい資質・能力に照らし合わせて、興味深い指摘がなされていました。そうした分析を踏まえて、オリジナル問題を作成できるとさらに面白そうです。そしてこれ、大学入試問題にも応用できないかな。。。
このグループだけオフィス感が出てる、と教員にも言われていました。数学に英語に理科に・・・入試の問題を解いて分析しまくります。確かに他のグループと雰囲気が違う!

他にも理科離れの関高生の要因を分析したり、部活動加入についてインタビューしたり、教室デザインを考えたり色々な研究があるようです。ポスターがどう仕上がってくるか、今から楽しみです。

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