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【中3高1】中高合同課題研究 その1:合同課題研究スタートです!

こんにちは!一関一高の探究推進課です。

先日、高志探究の時間に中学校3年生と高校1年生が研究グループを組み、一緒になって研究を行う「中高合同課題研究」がスタートしました!

中学校と高校の生徒も教員も、みんなで同じ目標に向かって、そしてみんなで一緒になって行う活動です。手探りなところもありますが、担当教員を拍手で迎えてくれる様子や中学校棟・高校棟にグループごとに分かれて自己紹介をしている様子を見ると、この先の研究活動がとても楽しみです。

「中学生と高校生が混ざって座るのははじめて。」前から見ても、こうして中高生がグループを組んで集まって話を聞いてくれているのには圧倒されます。

1時間目は合同課題研究のガイダンスです。
どんなガイダンスだったか、ガイダンスで使用したスライド資料のリンクを下に貼ります。興味がある方はご覧ください。Prezi(プレジ)というプレゼンテーションソフトで作成しています。

ガイダンスの最後に生徒に紹介したのはノーベル賞を受賞した吉野彰氏、そして湯川秀樹氏の言葉です。

若い人には、自分なりの仮説を立てるトレーニングをしてほしいのですよ。できれば、まずは1年か2年で結論が出るような仮説がよい。もし仮説通りにならなかったら、どこが間違っていたか考える。間違いというのは決して「失敗」じゃなくて、それがわかっただけで、十分「進歩」なんです。   吉野彰

創造性の発現には相当大量の語彙の蓄積が必要だ。   湯川秀樹

初めて行う研究はうまくいかないことも絶対に出てくるはずです。探究に関わる教員の思いが入った解釈ですが、うまくいかないことがあっても、そこから関高の生徒たちはいろいろなことを学ぶことができます。そして、課題研究は授業で学んだ知識=各教科で身につけた語彙力を使って、必要に応じながら研究の中で自ら語彙力を身につけて、創造性を発揮する営みだと思います。新たなことを発見できなくても、語彙力を身につけて試行錯誤する過程でいろいろなことを学んで、世界の多様さ・大きさ・不思議さ、学問の楽しさを実感することに、課題研究の面白さを見出す関高生であって欲しいです。

真剣に、そしてリアクションを取りながら聞いてくれました。附中生、附中出身の高校1年生にそれ以外のいろいろな中学校から関一に来てくれた高校1年生。それぞれが互いに刺激を得られる時間になることを願います。

2時間目には各活動場所で自己紹介や活動の記録となるOPP(1枚のポートフォリオ)シートを作成します。教員が口を出さなくても、生徒主体でどんどん進みます。高校生がリーダーシップを発揮しますよ!

「附中生ってこんなに優秀だったんだ…すげぇ。」この言葉は、この日の高1の学級日誌の週番さんのコメント欄で発見。教員から見れば高校1年生たちも優秀ですよ。お互いにリスペクトしながら研究活動が進むことを祈っています。

OPPシートは今回初めて導入したものです。OPPは「One Page Portfolio(1枚のポートフォリオ)」 の略です。「合同課題研究の目的」、「なりたい自分像」を考えたときに自分がこの「合同課題研究」にどのように取り組みたいかを自分自身で設定し、それを意識しながら合同課題研究に取り組みます。取り組みの最後には、ここまでの活動の記録を見て、振り返りを行います。

これが実際のOPPシートです。生徒の設定した「なりたい自分像」、それを踏まえた「合同課題研究にどう取り組むか」を見てみると、中学生も高校生もよく考えているのが伝わってきます。
実際に生徒が作成したシートです。ここからの取り組み、生徒がどんな風に成長するかがすごく楽しみになるシートばかりです。生徒がどんな取り組みの目標を設定したかの紹介は、別なnoteの記事で。

ちなみに、今回の合同課題研究は「調査・実験をがんばる!」が目標の1つです。先日の中間発表会での助言者の大学の先生方のアドバイスを受けて、課題研究の目標も設定しています。

教育系の研究グループが集まっています。「どのような調査・実験をすることで探究活動をすすめることができそうか 検討」と黒板には書いてあります。教員も事前に打ち合わせをして目標を共有しています。生徒も見守る教員も、研究したいものをどうやって測るか、調査や実験のアイディアを出し合います。
上の写真は高校棟1階の被服室。中学校棟〜高校棟、フロアは1階〜5階を使っているので、写真を撮っている筆者は、この日、今までで1番学校中を歩きまわりました。
写真のグループは高校生×中学校の先生で相談中。こんな光景があるのも「一関一高ならでは」です。

この日はグループの顔合わせだけでなく、中学校3年生が1人で取り組む個人研究の取り組みの発表もあります。中3は中学校の「高志タイム」で個人研究を進めつつ、高校との合同課題研究に参加して、探究のスキルを身に付けていきます。もちろん、合同課題研究のテーマに中学生のテーマが採用されることもありますよ!

中学生は高校生に囲まれても、自分の研究を生き生きと高校生に説明してくれます。この発表の後ろでは高校生以上に、高校教員が感動して聞いています。
医療系の研究グループです。久しぶりに中学校の教室に訪れた附中出身の高校1年生は、「変わってないね」と中学校の先生に声をかけられながら、課題研究に参加していました。

この後は12月に大学の先生方を招いて行われるポスター発表会に向けて、研究を進めます。どんな研究が行われるのか、ぜひ見守ってください!